損害賠償請求に関する基礎知識や事例
損害賠償請求は、どのような場合にできるのでしょうか。「債務不履行」に基づく損害賠償請求と、「不法行為」に基づく損害賠償請求とでは、満たさなければいけない条件が異なります。そのため、ここではそれぞれの条件について確認していきましょう。
■債務不履行に基づく損害賠償請求
債務不履行でもっとも多い例は、相手方が契約を守らないという場合です。しかし、この契約を守らないという行為も、いくつかのパターンに分けられるのです。それは、①履行遅滞②履行不能③不完全履行という3つになります。いずれの場合にも損害賠償請求をすることができます。民法の条文には「債務の本旨に従った履行をしないとき」、「債務の履行が不能であるとき」のように規定されています。また、損害が発生したこと、債務不履行と損害発生との間に因果関係が認められることも条件となっています。
■不法行為に基づく損害賠償請求
不法行為に基づく損害賠償請求の成立条件は、①相手方に「故意又は過失」があること②不法な行為が行われたこと③損害が発生したこと④行為と損害との間に因果関係が認められること(⑤相手方に責任能力があること)となっています。
不法行為に基づく損害賠償ができる場面として1つ例を挙げると、相手方から暴力をふるわれた場合が考えられます。相手が、殴ろうという意思の下で、被害者を殴ると、①故意②暴行という不法な行為があります。そして、暴力によるケガを治す治療費や、慰謝料といった③損害が発生したといえます。もちろん、暴力と損害の間には因果関係が認められますから、④を満たすことになり、損害賠償請求ができることになります。
以上が損害賠償請求の基本になります。自分が損害賠償請求できるか分からないなど、お困りの際には、ぜひ一度フェアネス法律事務所までお気軽にお問い合わせください。
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弁護士紹介
昭和25年12月5日生まれ。慶應大学法学部を卒業。第二東京弁護士会に所属。弁護士として、30年以上のキャリアを持つベテランの弁護士です。
市民生活の法律問題全般や企業法務を幅広く扱っています。
また、社会問題への参画として日弁連裁判員本部委員を努めるなど、裁判員制度の推進・改善を目指す活動にも貢献。市民の皆様が裁判員として効率的に仕事ができるよう、有志で裁判員経験者との交流団体である裁判員経験者ネットワークを設立し、共同代表世話人として2ヶ月に一度、交流会を開催するなど、積極的な活動を続けています。
裁判員経験者ネットワーク https://saibanin-keiken.net/
弁護士 牧野 茂
- 所属団体
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- 第二東京弁護士会(17922)
- 第二東京弁護士会裁判員センター
- 日弁連刑事弁護センター幹事
- 著書
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- 裁判員裁判のいま(成文堂)
- 取調べの録画ビデオ~その撮り方と証拠化~(成文堂)
- 「民事陪審は実現できる」(二弁フロンティア2020年1月2月論考)
- 裁判員制度の10年(日本評論社)
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